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シリヤケイカ
 
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釣り友が釣ったシリヤケイカ
(東扇島西公園)

(今回はシリヤケイカを中心にイカ全般について調べてみました)

●貝が泳いでイカになった!

イカは貝が進化したものだそうです。
つまりイカの祖先は貝殻を背負って泳いでいたが、進化するにつれて貝殻が無くなったのです。
イカの中で今でも貝殻を背負っているのがコウイカ類、昔の貝殻の名残が残ったもので、シリヤケイカもコウイカの仲間です。

●イカの種類は世界で450
イカの種類は非常に多く、世界で450種、日本近海に生息するものは140種位と言われています。
イカを大きく分類すると、ツツイカ類と、コウイカ類に分かれます。
シリヤケイカはコウイカ類の仲間です。

   
 ツツイカ類  コウイカ類
 
●尻が汚れているからシリヤケイカ
シリヤケイカは胴の腹面後端に尾線という液を出すところがあり、そこから分泌される赤褐色の液で汚れており、尻が焼けたように見えるところから「シリヤケイカ」という名前がついたと言われている。
 
 <イカの体>
●イカの上はどっち?

イカのイラストを見るとたいていは、△の部分が上で、足が下に描かれてますが実はこれは逆さまなんです。
去年函館で開催された「国際頭足類シンポジューム」のロゴを巡って、イカの上はどちらかが議論となり、最初作成された△部部を上にしたものから、足を上にしたものに訂正されたそうです。

     
 良く見るイラスト
(上下が逆さま)
 最初のエンブレム
 訂正されたエンブレム
(足が上が正しい)

 ●イカの足は10本?
足はイカは10本、タコは8本と言われていますが、実はイカもタコも足は8本(4対)。
さらに、足と呼んでいる部分は足ではなくて腕なのです。
そしてイカには、普通の腕以外に「触腕」と呼ばれる長い腕が2本あり、餌を捕る道具として使われています。
コウイカ類は、生きている間は触腕は目の下のポケットにたたみ込まれているので、8本しか見えまないが死ぬとダラリと伸びて出てきます。
また、オスの場合は腕の1本が交接腕になっていて、精子のカプセルをメスに受け渡す役目をします。

●イカの体の構成
イカの体は上から腕、頭、胴体の順で出来ていています。
頭のてっぺんに口があり、その下に2つの目、その下に漏斗と呼ばれる排泄口があります。
口の周りに8本(4対)の腕がありその中の1本が交接腕です。
その他に長い2本の触腕があります。
つまり足のように見えるものが8本あるわけですが、口の周りにあるこれらの腕で獲物を捕まえて口に運んで食べるのです。
頭の下に胴体があり、胴体の一番下の尖った3角形はヒレなのです。
したがって、イカは腕を上に描くのが正しいのです。
また、どっちが前でどっちが後ろかといえば、腕が前、△のヒレが後ろになります。
 
● 墨も糞も精子も、出すものはみんな漏斗から

イカの目の下には「漏斗(ろーと)」という穴があります。
総排出口ともいわれ、体外に排出するものはみんなこの穴から出てきます。
漏斗の役目
  • 水を勢いよく噴出させて、泳ぐスピードを加速する。
  • 墨を吐く
  • 糞を出す
  • 精子(精莢)や卵子を出す
 
イカの漏斗
 
 <イカの繁殖>
●イカは交尾ではなく交接
オスの精子を出す器官(陰茎)からメスに精子を送り込むのが交尾ですが、イカの交接腕は精子を出す器官ではありません。
つまり、交接腕は陰茎ではないのです。
多くの海洋動物は雌雄揃って卵と精子を同時に海中に放出して受精させるが、イカはオスが精莢(せいきょう)という精子が詰まったカプセルを交接腕を使ってメスに渡し、その後メスが精子のカプセルを使って受精から産卵までを行います。
オスが交接腕を使ってメスに精莢(せいきょう)をわたす行為を交接と呼んでいます。

●イカの交接は一生に一回だけ
イカの寿命は一年、そして交接は一生に一回だけです。
オスは気に入ったメスを見つけると、周囲にいる他のオスを追い払い、体の色を鮮やかにしてメスに近づき慎重にソフトにメスにタッチ。
メスが拒まないことを確認した上で交接を開始します。
オスはメスに抱き付き交接腕を使って漏斗から精莢を取り出し、メスの口の周りに押し付けて精子塊を植え付けます。

交接が終わると間もなく産卵が始まります。
オスは産卵の間は近くにいて見守ります。
産卵期は3〜6月で、卵は海藻などに1粒づつ産み付けられ、2000〜2500個の卵を産みます。
7月にふ化した稚イカは100日で胴長5〜10cm、200日で10〜15cmに成長します。
産卵が終わると、コウイカは1年間の短い生涯を終えます。

コウイカの交接から産卵までの、感動的な愛のシーンをYouTubeでごらんください。
 
 
  
                         
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